日頃のデンタルケアに「健口マッサージ」をプラス
歯周病は犬の総合傷病ランキングでは9位、年齢別では7歳以上の高齢犬で5位。また手術ランキングでは2位にランクインしている深刻な疾患です。(2018年アイペット損保調べ)
ヒトでも30歳を過ぎると約8割が歯周病とも言われている程蔓延しているわけですが、なかなか自分では気づきにくく、その怖さについては実はあまり知られていません。
そこで愛犬家の皆様と一緒にお口の健康「健口」への意識を高める為の勉強会を「イイ歯の日」に因んで11月8日(金)にmeetぐらんわん!(東京都・世田谷区用賀)で開催させていただくことになりました。
実は現在14歳になる私の愛犬チョコも歯周病で7歳頃に全身麻酔で4本抜歯、以後定期的に歯周病ケアの通院をさせていますが、当時「後々は…」と指摘を受けていた前歯もその後2本抜歯、更に1本が自然に脱落という経験をしています。
ヒトも高齢になると歯周病や虫歯などで歯を失っていくケースが大半で、日本では70歳時の歯の15本。通常の歯の本数は28~30本なので約半分は失われているのだそうです。
ワンコもヒトも加齢と共に歯を失うことは仕方がないことなのでしょうか?
歯を失わないために出来ることってないのでしょうか?
チョコの抜歯の経験により気付かされたこと、学んだこと・・・皆さんと情報シェアが出来たらいいなとの想いから本企画を考えました。
私はヒトと犬の整体師なので、その視点から、噛む・飲み込む・唾液分泌といった機能促進をさせる体操やマッサージによる口腔ケアもご紹介させていただき、獣医さんが行うデンタルケア指導とはちょっと違う飼い主さん(ヒト)とワンコの口腔ケアのご提案をさせていただきたいと思っています。
口腔内を清潔に保つ為に欠かせない「唾液」
口腔内の健康を守り、清潔に保つ上でヒトもワンコも歯磨きする事はとても大切で、また間違いなく有効な方法であることは広く知られていますが、
実はもう1つ見逃せない要素があります。
それは「唾液の分泌を増やす」ということです。
なぜなら唾液には口腔内を清潔に保つために欠かせない沢山の役割を担っているからです。
唾液量が減少すると困ること
唾液の量が少ないと食べカスが歯や歯ぐきの間に溜まりやすくなり、歯周病などを引き起こしやすくなります。
また、食べ物をスムーズに流し込む作用もあるので飲み込みづらくなったり、口の中が乾きやすくなったりしてしまいます。
そして菌の繁殖を抑える抗菌効果や口腔内の粘膜を保護して守る作用もありますから、細菌が繁殖しやすくなり口の中がネバつくようになったり、口腔内が傷つきやすくなったりもしてしまいます。
このような働きがあるところからも唾液は健康維持促進に大いに関係していることがよくわかりますよね。
歯周病の犬種別請求割合ではイタリアン・グレーハウンドを筆頭に小型犬が圧倒的に多いというデータが発表されています。(2014年アニコム損保調べ)
その理由として小型犬は顎が小さく歯が隙間なくつまっている為食ベカスが溜まりやすいこと、大型犬に比べて一回の飲水量が少なく食べカスが流されにくいこと、そして唾液の分泌量が大型犬に比べ少ないことが挙げられています。
ちなみに犬の歯の本数は大型犬、小型犬とサイズに関係なく42本(若干個体差、犬種差がある)と言われていますから、小型犬の方が隙間なく歯が密集しているということにも頷けます。
特にマズルが細長い(あるいは小さい)ダックスフンド、Tプードル、パピヨン、ヨークシャーテリア、ジャックラッセルテリアなどの犬種は歯・口腔の病気になりやすいと名前が挙がっているのもそんな理由からなんですね。
この機会にカラダの健康を考えるように(カラダの一部でもある)お口の中の健康についても一緒に今一度考えてみて、唾液分泌量をアップさせる健口マッサージを学び、ワンコと飼い主さん双方のデイリーケアに取り入れてみるのはいかがでしょうか。
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